徒然日記その100. 東海地方の必要悪? (6/4) 

 その97で、NTTに対する苦言を書いた。私は今でもNTTがIT革命を阻害する「本命」だと思っているのだが、今回はその「ライバル」となる銀行について(ちょっと辛辣か?)。

 私が口座をもっているT銀行では、「Tダイレクト」とかいう名前のオンライントレードを始めたのである。インターネットや携帯電話から振り込みや残高照会ができるというアレである。これならばいちいち銀行やATMのある所まで行かなくても用が済む。とっても便利であるから使わないテはなかろう。さっそくインターネットでT銀行のホームページに接続した。ところが、ホームページを見てびっくりである。「お申し込みが必要」なのである。その申込用紙はT銀行まで取りに行かなければならない。さらには、所定の項目を書いて申し込んでから「2週間ほどお待ちいただく」そうだ。二度びっくりである。銀行まで行く時間がないからオンラインで操作したいのに、なんでわざわざ出かけなくちゃならんのか。クレームをつけたら「セキュリティの問題が・・・」なんて言われるのがオチなのでつける気にもならないのであるが、こんなものは怠慢以外の何者でもあるまい。オンラインで認証できるサービスなんていくらでもあるのだ。それをしないのだから怠慢である。あるいは顧客をなめているのかも知れない。同じT銀行で、こういうことがあった。名古屋駅にほど近いT銀行K町支店をよく利用していたのだが、ある日駐車場に入れなくなっていた。駐車場が閉鎖されたのである。このK町支店はリストラの一環で閉店されることになったらしいのだが、店舗はまだ営業している。なのに駐車場は閉鎖である。店舗はちょうど大きな交差点の角にあるので、利用者の駐車車両で道路は渋滞である。店舗を閉鎖することになったといっても営業を続ける限り駐車場は維持するのが当然なのではないか。

 教育の話題とは少しズレているようだがそうではない。何が言いたいかというと、東海地方にある企業は「必要悪」が多いのではないかということ。そもそも、サービスの悪いT銀行などに口座など持ちたくないのだ。しかしこの地方では店舗数が一番多いので便利なのである。C新聞にしてもそう。はっきり言って内容は低レベルである(全国紙と比べてみるとよい。M百貨店事件をきちんと報道しなかったのはM百貨店がC新聞の大口広告主だからだろう。このような姿勢のメディアを評価する気になれないのは当然だ)。しかし、折り込み広告が一番たくさん入るし購読者数が圧倒的に多いので読んでいないと話題についていけないこともある。だから仕方なしに選ぶのだ(他紙も併読しているが)。

 東海地方とは不思議な地域である。全国的に見ると競争力のまるでない企業が驚くようなシェアを持っていることが多い。その理由の1つが上に書いたことであろう。良いとは思わないが、かといって無いと困る「必要悪」なのである。このような社会では一般的な社会通念とは異なる常識がたくさん生まれるものだ。教育に関してもそう。学校が「必要悪」に成り下がることのないように願うばかりである。また学習塾にしても「不毛地帯」と呼ばれているらしい。東海地方で成功して他地域に進出した塾はことごとくコケでいるようだ。つまりこの地域でしか通用しないということか。これも「必要悪」の1つと言えるか。いやいや「井の中の蛙」かな。


 この原稿は最初、全部実名で書いたのですが、スクール・ネットさんから「ちょっと問題かも知れない」との指摘を受けて手直ししました。それで1週間遅れてしまいました。ごめんなさい。


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