徒然日記その110. ああ、携帯電話。その2  (8/27)

 猫も杓子も携帯電話の世の中である。確かに便利な物なんだが、問題も少なくないと思うのだ。例えば、中学生の問題行動。携帯電話によって中学生のコミュニケーション範囲はとてつもなく向上する(コミュニケーション「能力」は下がる一方なんだけど)。いつでもどこでも本人にピンポイントで連絡がつくわけである。さらには、不特定多数とのコミュニケーションも可能になる。また、中学生でも簡単に乗れるスクーターの存在。もちろん無免許である。携帯電話を持ちスクーターで走り回る中学生。二人乗りどころか三人乗りや四人乗りしているのを見たことがある。携帯電話と無免許スクーターのお陰で、問題行動中学生の行動半径は驚くほど広いのだ。だから問題行動がエスカレートする。深夜徘徊、恐喝、いじめ、いやがらせ、不純異性交遊・・・。

 そもそも中学生に携帯電話が必要な場面がどれほどあるのだろうか。最近では小学生だって携帯電話を持っている。テレビCMもあおっているし---遊びに出かける小学生に今風の物分かりの良さそうな母親が携帯電話を渡す。その子が「わー、すげー」。この「今風の物分かりの良さそうな母親」が気に入らない。はたして子育てに責任ある態度で望める親はどれほどいるんだろうか。行き当たりばったりで優柔不断で、自分の子どもの本質を理解していない親が多いと思う。CMの「今風の物分かりの良さそうな母親」がそういう親の姿とだぶってしまうある。

 子どもを消費単位として扱おうという業界の姿勢にも問題があると思うが、携帯電話を与える親の姿勢にも問題ありだと思う。与えることによって起こる(引き起こす)事件に責任を持てるんだろうか。おそらくそんなこと考えずに「みんなもってるから」なんて与えるんであろう。そういう親に限って、事件が起こったら狼狽して学校に泣きつくか、学校に責任転嫁するのだろう。


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