徒然日記その119. 半額ハンバーガー  (10/29)

 世の中デフレだとか何とか言われて、物がやたらに安くなっている。半額ハンバーガーがいい例である。さらに牛丼まで値下げ競争だ。さて、この半額ハンバーガーは果たして良いのか悪いのか。ハンバーガーに代表されるファーストフードはアメリカから入って来た。速くて安くて美味しくて便利なので瞬く間に全世界に広がった。同じチェーンならばどの店で食べても同じ味、サービスだって同じである。スマイルだって同じように¥0で売っているし。

 さて、ファーストフードは確かに合理的で便利なのだが、それが全てなんだろうか。コストを極限まで切りつめるために、労働力の大部分はアルバイトである。「使い捨ての低賃金労働力」を利用してコストを切りつめているのだ。私は、こういうことが、「フリーター」と呼ばれる「不安定就労者」を増大させている一因だと思う。また、コストを極限まで切りつめるために、原材料だって安く買いたたく。生産者はたまったものではなかろう。安く買いたたかれたら生産者の収入は減る。そうすると生産者の消費支出は減る(減らさざるを得ない)。その結果、ものが売れなくなる。売れないから他の業種の収入も減る。売れないからまた値下げ競争。そうすると生産者の消費支出は減る(減らさざるを得ない)・・・・デフレ・スパイラルである。これでは経済が成り立たない。底なしの不景気がやって来るわけだ。ファーストフード一辺倒じゃなくて、「スローフード」も見直してもいいんじゃないか。そういう時代だと思う。

 


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