徒然日記その125. 新・指導要領に関連して。  (12/10)

 いよいよ新年度から新・指導要領に基づいた授業が始まる。文部科学省は「授業時間数削減に合わせて学習内容もそれ以上に削減されるから、より理解度を高められる」なんて言うんだが、果たしてそんなに上手くいくのだろうか?今までの中学校を見ても、例えば、国語なんて教科書の半分ほどしか消化しない年もあるのだ。英語だって、正規の単元以外の部分(読みのものページ--NewCrownでいうと「Let's Read」を消化できないところも少なくない。数学だってそうだ。統計の単元は全くやらない中学校の方が多い。2進法だって教科書には出ているけど、きちんと教える中学校を私は1校しか知らない。

 こんな調子なんだから、指導要領が新しくなっても同じことが繰り返されるんじゃないか。また、教わらない所だって重要なのだけど。例えば、数学の2進法は工業高校(工業科)でかならず出てくる(情報処理につながる基礎である)。でも習っていないのだ。面食らってしまう高校生は実に多い。

 そもそも必要だから教科書に出てくるのであって、それを削って(というよりも、上の学校に先送りしているだけ)困らないわけないのである。高校や大学の修了年限を延ばすとでも言うのだろうか。これほど批判を受けても指導要領の「改悪」を断行する文部科学省官僚の皆さん、上手くいかなかったときは責任とってくださいね。

 


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