徒然日記その129. 学力も体力も低下。  (1/21)

 最近、中学生に理科を教えていて感じることがある。学力の低下はもちろんなんだが、体力の低下も感じるのだ。例えば第一分野で。電流と磁界の章で「フレミング左手の法則」を習うのだが、これを理解させるのにひと苦労なのだ。まずは、図を理解できない生徒が増えた。U字磁石とコの字型に曲げた電線を図にして説明するんだが、この図を理解できない。考えてみれば、立方体の見取り図さえ満足に書けないのだから、曲面を含む立体を平面に表した図なんて、そりゃイメージできないですよね。そんな調子だから、モーターの原理図なんてチンプンカンプンある。まさに学力低下である。

 この時さらに驚くのは、子供たちの関節の硬さである。「フレミング左手の法則」では、親指で力の向き・人差し指で磁界の向き・中指で電流の向きを表す。力の向き・磁界の向き・電流の向きが、それぞれ直交するから、この3本の指で表すと都合がよいからである。ところが、この3本指をそれそれが直角になるように伸ばせない子が何人もいるのだ。さらに、この左手を磁界や電流の向きに合わせて回せない子も少なくない。手首や肘の関節が硬いのである。これは基礎体力というか基礎的な運動能力と言えるだろう。それが無い子が増えているのだ。

 今年の4月から授業内容が大幅に削減される。ということは、体育の時間や内容だって削減されるわけだ。基礎的な運動能力の足りない子が増えることを心配してしまうのである。あ、そうか、その分、家に帰ってから外で遊べばよいのか。テレビゲームばっかしてないで、外で遊ぶべし。

        


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