徒然日記その327. 最近の高校生 比を使わないと式を立てられないのだ  (7/11) 

 

最近の高校生に化学を教えていて思うことである。なんでもかんでも比にしないと方程式を立てられないのである。例えばこんな感じ。

 

0.5mol/L の希塩酸 10mL 中に溶けている水素イオンのモル数は?という問いに、

1L=1000mL だから、1000mL 中に0.5molで、10mL 中にX mol とすると、

1000:10=0.5:X

これを外交の積=内向の積の形にして、

1000X=10×0.5

1000X=5

   X=5÷1000

   X=0.005 mol

(1000:10=0.5:Xでなくて、1000:0.5=10:X という式を立てる者もいる。)

 

さて、こんなことくらいわざわざ比で考えなくとも0.5×(10/1000)で出せると思うのだが、頭の中で納得がいかないらしい。高校でもこのような比を使う解き方を教えているところも少なくないようだ。それで、モル数だとか体積だとか分子量だとか、いちいち比の式を立てて解くからやたら時間がかかってテスト時間が足りなかったりするらしい。

一度納得してしまえば、あとは考えないと思うのだけど、納得するために自分で考えるのが「めんどくさい」らしいのだ。教える側も、納得させるのが「めんどくさい」のか?

自分で考えて納得しないと人間は進歩しないと思うんだけど・・・

 


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