徒然日記その64. バレなければよい?(10/2)

 

 読者の皆さんは、「イタ電」とか「ピンポンダッシュ」という言葉を聞いたことがあるだろうか?中学生がよく口にする言葉である。「イタ電」とは「いたずら電話」のことである。知っているところにイタズラ電話するだけではなく、全く適当にダイヤルしてイタズラ電話して喜ぶことも多いらしい。「ピンポンダッシュ」とは他人の家の玄関のチャイムを押して一目散に逃げることである。これもいたずらである。他愛もないイタズラと言えばそうであるが、いわゆる昔ながらのイタズラとは少し違うような気がするのだ。

 というのは、この両者には「匿名性」という共通点があるからだ。電話は相手の顔が見えない。ゆえに名乗らなければ誰がかけているかわからない。だから好き放題やってもバレない(最近はナンバーディスプレイもあるが)。それゆえイタ電はおもしろいらしい。ピンポンダッシュもそうである。バレなければオッケー、逃げるのが楽しい。他人の迷惑なんか眼中にないようである。

 現代日本は、この「バレなければよい」という風潮が広がっているのではなかろうか。雪印や三菱自動車の不祥事だってこういう部分が大きいのではないか。バレなければよいのか。悪いことは「罪」や「恥」ではなかったのか。21世紀の日本はどうなるのだろうか(大袈裟か?)。

 


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