徒然日記その65. 家族ってなに?(10/9)

 

 今回は、「家族」について考えてみたい。昨今「ディンクス」だとか「シングルマザー」だとか聞き慣れない言葉を耳にするようになり、家族の形態や家族に対する考え方も随分変わってきたようである。

 そもそも「家族」とは何だろうか?まずは私が考える「家族」像を挙げてみよう。家族とは子供を産み・育て・しつけ・教育し、家族一人一人の安全を守り、安らぎを与えてくれるものだと思う。「狭いながらも我が家が一番」というイメージだろうか。ところが、最近ではここに挙げた家族の機能(?)をよそに頼っている気がするのだ。

 例えば、保育園や幼稚園、塾や予備校などなど。お金を出すから子供のしつけや教育をやっておいてちょうだい、である。子供が物心つく前に保育園に入れてしまって朝から夜まで親に一切接しないのは恐ろしいことだと思う私はヘンなのか。"三つ子の魂百までも"である。それを他人任せにするとは・・・。

 例えば、コンビニエンスストアやファミリーレストラン。母親が作ってくれたおやつが楽しみだった私の幼少期は恵まれていたのだろうか。作ってもらえない日も母親が買ってきてくれたおやつが学校から帰ったらテーブルの上に置いてあると嬉しかった。ところが今では、お金を置いとくから自分で好きな物を買いなさい、である。レストランにしてもそう。家族みんなで出かけるのならよいのだろうが、お金を渡して食べてきなさい、である。

 これらには必ず「お金」が出てくるのもなんだか悲しいのだ。お金では買えない物が家族にはあると思う(思いたい)のである。それをぜんぶ「お金」に置き換えられるのだろうか。やっぱり悲しい。安らぎだってあるのかどうか疑わしい家庭が多い。そもそも家族間の会話が極端に少ないのだ。そんな空間(「家庭」とはとても呼ぶ気にならない)で生活していたって息が詰まるだけである。実際、「息が詰まる」とか「お父さんムカツク」「お母さん大嫌い」なんて言葉を口にする子供は多いのだ。これは大問題だと思うのだが。

 

 


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