徒然日記その88. 愛知県の高校入試--いつまで恩返しするの? (2/26) 

 愛知県の高校進学率は全国最低である。92%程度。「高校全入」が言われるようになってもこの低さは変わらない。では愛知県には高校に行きたくない中学生が多いのか?いいや、その逆である。高校に「行けない」ことをとても恐れる傾向が強い。

 じゃあ、どうしてこんなことが起こるかと言えば、愛知県が義理堅いからなのだ(これには少しばかり嫌みが入っている)。古い人はみな知っていることであるが、以前、愛知県では高校が足りなかったのである。人口増加に高校の増設が追いつかなかった結果である。では、高校に入学できなかった者は就職したかというとそうではない。専門学校が、高校に入れなかった者の受け皿になったのである。専門学校でも色々工夫して、例えば高校と技能提携校になっていて高校卒業資格まで取れるところもある。このような状況下で、子供の受け皿になってくれた専門学校に対して愛知県には「恩」ができ、専門学校は「貸し」を作ったわけである。

 さて、時代が進んで人口増加ペースが鈍化すると高校新設が追いついた。続々と新設高校が開校した時期である(新設校の管理教育で愛知県が有名になったのもこの頃だ---脚註1)。高校の定員数が高校進学希望者数に追いつくと、今度は専門学校の生徒確保が難しくなった。当然の結果である。そこで何が起こったか。ウラでどのような取引があったかは分からないが、結果的に高校の定員が削減されたのである。つまり専門学校に行く(行くしかない)生徒を無理矢理つくったのである(脚註2)。

 この悪しき?習慣はいまだ続いており、子供の数が減ったら公立高校の定員が削減される(来年度も行われる)。その結果、高校進学率は永遠に上がらないのだ。行きたくても行けない中学生が8%もいるわけだから、「行けない」ことは人ごとじゃなくなる。だから「行けない」ことをとても恐れるのである。まあ、「行きたい」と「行く価値がある」とはイコールと言えないところもあるのだが。皆さんはどう思われますか?


脚註1)この時代には教師も足りなかった。だから、とても教師になりやすかったのだ(今からは考えられないくらいに)。「でもしか先生(教師に「でも」なるか、教師に「しか」なれない)」が量産されたのもこの時期であり、現在では年齢的に中堅からベテランにある世代だ。教師の指導力・能力不足と、この「でもしか先生」とは無関係とは言えないと思うのだが。

脚註2)こう言うと一部から批判されるだろうが、だったら、「高校に行けない生徒は男子が圧倒的に多いこと」と「専門学校の定員の男女比」が無関係なのを証明して欲しいものである。

 


塾日記目次へもどる   トップページへ