子育て日記 その2  2006.7.30.


前回、ぐうたらだった6年生の次男が、近くのクラブチームでドッジボールを始めた。というお話をしました。そのつづき。

 

次男は、毎週土曜も日曜も朝練習に出て行くようになった。決まって汗で貼り付いたTシャツで昼過ぎに帰って来て、居間に倒れこんで水分を求めた。彼の週末は一変した。

1ヶ月もしないうちに、こいつがチーム「○○○○ターズ」10番のユニホームを貰ってきた。背番号は単純で1番がキャプテン。あとは順に強い者から番号がもらえる。12人制だからレギュラーになったということだ。「よかったな!」と言ってやると、「まぁ」と、嬉しさを隠してスましている。貴船バスターズの部員は15人程だが、下級生もいるので当然だが。

 

程なく大会に子供を連れて行くため車を出してほしいと言われ、試合の観戦をすることになった。一回目は、なんと名古屋のレインボーホール。コンサートもやる大きなホールだ。会場に入って見上げた。こちらが緊張してしまう。50チームほどが集まり、大きな歓声がレインボーホールのドームの天上にこだまする。1試合はわずか5分。5分で勝負は決する。

内野11人の小学生がコートの中で横一列に隊列を作り、腰を下げヒザを床に擦りながら相手のアタックを受ける。ボールが体をすり抜けて外野へ飛ぶと隊列は、「ハイッ」という全員の掛け声と共に一斉に振り返り、瞬時に隊列を再生し外野からのアタックに身構える。

たかが、小学生のドッジなんて思っていたが、160センチもある大きな体格の6年生がエースアタッカーから投じられたボールは、風を切り、至近距離の子供の体を容赦なく打ちつける。当たり所が悪いと、数mは吹っ飛んでしまう。試合時間も短いので観客も熱が入る。私も我を忘れ、タイムボードを睨み大声を上げていた。

 

試合が終わると裏通路のあちらこちらで、子供たちを前に大声でゲキを飛ばす監督がいる。これがまた凄まじい。

「xxお前何をやとっるんだ!」「時間を見て声を掛けろって言っただろ!」「やめちまえ!お前みたいなヤツは!」

とはばからない。立たされた子は、目に涙を溜めて「はい!」「はい!」と受け答えている。その返事の一つ一つが、この子達を着実に大きくしているだなと確信できるひと時だった。

 

(もう1,2回つづく)


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