徒然日記その137. 学力崩壊!その6.日本語が通じない (4/8)

 いよいよ新しい指導要領での年度が始まった。暗澹たる気分である。前にも書いたが(下記参照)、読み書きの基礎ができてなくて、生きる力も何もあったもんじゃないと思うのだ。

 例えば、数学の確率を教えていて。確率は中2の3学期に教えるようになったんだが、日本語がわかっていないので、問題を理解できないのである。「2つのサイコロを振って、少なくとも1つが、3以上の目である確率は?」という問題で、「少なくとも」という日本語を理解できないのだ。「以上」とか「未満」だって怪しい。こういう生徒はじりじりと増加していたが、昨年度は特に酷かった。しかも、それなりの成績--4や5をとっている--生徒までもが、そうなのだ。これは深刻である。

 この原因は、小学校の国語の授業時間が減ったことだと思うのだが。授業で辞書を引く練習はほんの少しなのだ。国語辞典さえまともに引けない中学生は少なくない。漢和辞典に至ってはどうやって使っていいか分からないのだ。そいりゃ部首もまともに習わないんだから、漢和辞典は使えないですよ。こういう日本語をまともに使えない小・中学生はここ1,2年で急速に増えたと思う(私は、辞書を使いこなせない人間を日本語を使えるとは思わない)。ここ1,2年というのは、新しい指導要領へ向けての移行措置が始まった時期なのである。あーあ。

参考までに、この連載の学力崩壊!シリーズは、
徒然日記その101. 学力崩壊!その1.読み書きもできない? (6/11)
徒然日記その102. 学力崩壊!その2.日本語すらあやしい? (6/18)
徒然日記その103. 学力崩壊!その3.アホの三竦み状態?  (6/25)
徒然日記その105. 学力崩壊!その4.教師だって学力崩壊?  (7/9)
徒然日記その107. 学力崩壊!その5.マスコミだって学力崩壊? (7/25)


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